区役所はどこになるの?
都構想で大阪市を廃止して、新しく作ることになっている特別区庁は、本来なら、本庁舎の建設が望ましいと思われますが、5年前の庁舎建設コストを今回は計算にいれないようにして、コストを低く見せています。
(それでも、都構想を導入するだけで241億円必要とされています)
新庁舎を作らないのなら、特別区はどんな配置になるのでしょうか。
現庁舎を特別区の本庁舎として使いますが、いずれの特別区も本庁舎はとても狭いので、中之島の現在の大阪市役所などに間借りします。そして、それでも入らない職員は特別区内の公共の建物に分散して勤務することになっています。
例えば、新天王寺区は、本庁である天王寺区役所に150人、中之島の現大阪市役所へ650人が間借り、それでも入らない440人は天王寺区内の公共施設にあちらこちら分散します。
「でも、今の区役所が残るって聞いたので、何も困らないと思うけど」ということを言っている人もいますが、本当は、そう簡単ではありません。
問題1)都構想後にも残るといっている区役所は、今の区役所と違い、単なる出張所のような位置づけで主に申請の受付や住民票の交付などを行うものです。ですから、職員のマンパワー不足や財政不足で、年々、機能が縮減されて、今の区役所のようなサービスが期待できなくなる恐れが強いです。
問題2)職員が分散配置される特別区(大阪市を分割して作る自治体)には、区役所で解決しない用事が発生するたびに、出向く必要も生じると考えられますが、あちらこちらに分散するために、市民にとっては、わかりにくく、不便な事態が予想されます。
役所が分散すると効率が悪いだけでなく、施策を推進するための円滑なコミュニケーションがうまくいきません。それは、結局は利便性だけでなく、施策の充実の足かせとなる可能性があります。
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